【コラム】検索力アップが公務員の仕事効率をあげる3つの理由

世の中には自分で調べず、すぐ人に聞く人がとても多い

皆さんは生活していて知りたい情報があればどのようにして調べるでしょうか?まずはウェブで検索をしたり、必要であればSNSやYouTubeを使って確認してみたり、時には書店で本を購入したりするかと思います。

では、仕事でわからないことがあったらどうするでしょうか。普通の人であれば、自分でネット検索したりマニュアルや引き継ぎ書を確認することで業務上わからないことを解決します。それでも分からなければ、同僚や先輩に聞くという流れが一般的でしょう。

しかしながら、仕事のできない人に限って「まず自分で調べる」という手順をぶっ飛ばし、思考停止で最初から人に聞いてしまうということがよくあります。特に子供の頃からインターネットに触れてこなかった年配の人は、ネットで調べるという意識が欠如していたり、そもそもどのように検索していいのかわかっていない傾向がある感じます。

検索すれば答えがすぐわかるのに調べようとしない人、これは公務員に限らず、一般企業の社員にも一定数いるのではないでしょうか。

ここでは検索力はいかに公務員にとって重要かを解説していきます。

ぱすてる
ぱすてる

なんでもで他人に質問する公務員は意外といます…

検索することが公務員の仕事効率を上げる3つの理由

検索することが重要である理由は次のとおりです。

・自治体HPには何でも掲載されている
・検索力=質問力に直結する
・情報収集能力が仕事の効率を最大化する

以下、詳しく説明していきます。

自治体HPには何でも掲載されている

公務員は法律・省令・規則・条例といったあらゆるルールにがんじがらめにされながら仕事をしています。事業の根拠法令を調べたり、他都市事例を調べたりするには検索能力が必須となり、「検索能力が低い=仕事ができない人」として評価されます。そこで重要となってくるのは自治体のHPです。

「自治体HPをいかに活用できるか」で仕事のできる、できないが決まります。ほとんどの人は自身の住んでいる自治体のHPをじっくり見たことなんてないと思いますが、自治体HPには事業のほとんどが詳細に掲載されており、またその事業はどこの部署が行っているのか連絡先まで含めて記載されています。なぜHPにはこんなにも詳細な情報が掲載されているのでしょうか?

理由は、「自治体が税金を使ってどんな施策を実行しているのか説明責任がある」からです。

なので、知りたいことがあれば自治体のHPで検索をすればほとんどのことがわかります。HPを利用して勉強することは、現役の公務員がよく使っている方法です。同じ理由で、各省庁のHPにも事業の詳細な情報が掲載されているため、国の事業や法令を調べる際はよく利用しています。

ぱすてる
ぱすてる

自治体HPを一番利用しているのは県民・市民ではなく、その自治体の職員だと思います

なんで自分の勤めている自治体のHPを見ながら仕事をするの?自分の自治体のことならHPを見なくても知っていて当然じゃないの?

部署が違えば全く違う会社といわれるほど自治体の仕事は多岐にわたります。よく、縦割り行政でたらい回しにされた市民が苦情を言って問題になったりしますが、それはある程度仕方のないことでもあるのです。

たとえば、ゴミの分別方法について聞きたかったので、住んでいる地域の区役所にある「まちづくり課」に電話して聞きたとしましょう。

果たして教えてくれるのでしょうか。答えは「教えてくれない」です。なぜなら、ゴミの分別は環境局の仕事であるため、まちづくり課の職員は知らないからです。仮に知っていたとしても答える責任がそもそもないので答えることができません。

つまり、自治体の職員であれば、ごみの分別方法や住居届に関する手続きといった自治体が行う業務全てを把握しているわけではないということです。なので、自分の自治体が行っている事業について詳しく調べる必要があれば、HP上でその事業に関するキーワードを検索し、それでも解決しなければ担当課へ直接質問するといったことを公務員は日常的に行っています。

余談ですが、公務員試験を受ける人は、志望先の自治体HPを駆使すればかんたんにエントリーシートも書けたりします。まったく知識がない人でもHPで少し検索するだけでかなりの情報を得ることができるのです。(よかったら下の記事も読んでみてください。)

検索力=質問力に直結する

検索するよりも人に聞いたほうが早くない?

最低限自分で調べてから質問するほうがより効率的なんですよ!

ぱすてる
ぱすてる

なんでもかんでも人に聞いているとかえって非効率です。

何も分からないまま人に質問をして説明を受けたとしても、その場では理解することに必死になってしまっているため、説明を聞いたあとにどんどん疑問点が生じてしまい、結局もう一度質問することになってしまいます。学校で授業の前に予習をするようにと教わってきたと思いますが、検索することがまさに授業でいう予習に相当すると私は考えています。

たとえば、公務員の中ではとても忙しい「経理」という部署があるのですが、経理はいろいろな部署から提出される予算要求書をもとに査定を行い予算を編成します。

地方自治体では、「企画局」「保健福祉局」「都市局」「港湾局」…といった様々な部署が存在しています。この「○○局」ごとに経理が配置されており、予算や決算を作成したり、議会対応の窓口となったりする局のブレイン的な役割を担っているのが経理です。


経理の人は、この予算要求に対して根拠付けて査定をしなければならないため、かなり勉強した上で、理論武装をして査定を行う必要があります。そこで重要となってくるのが検索力となるわけです。

ペラペラの要求書だけを読んでも全くなんの予算を要求しているのか分からないため、予算を要求している担当者に対して詳しく話を聞く必要がある(査定ヒアリングといいます)のですが、なんの準備もなしに話を聞いても理解が追いつかず、説明者のはなしを鵜呑みにしてしまいます。

しっかりと要求書に記載のキーワードで検索して、自分なりに勉強し、その上で疑問点を整理した上でヒアリングを行う必要があるわけなんです。

経理に限らず、公務員はこのような作業が多く発生するので自分で検索した上で、分からないいことを整理する作業を行う必要があります。

情報収集能力が仕事の効率を最大化する

公務員の特徴として、「他都市の事例」をやたらと調べます。

なぜかというと一番最初に上司に聞かれる質問だからです。

公務員が新しい事業を企画したとき、かならず他都市で同じような事業をしていないか、同じ事業をしているのであればどのような内容であるのかといったことを調べ上げて書類を作成します。

税金を使って事業を展開しているので、たとえば、過度に補助金額を設定していないかなどを調べるために、他都市との比較は必須です。

また、そもそも他の自治体ではどのような事業を展開しているのか、日頃からアンテナを張って情報収集することもかなり大切になってきます。

ぱすてる
ぱすてる

新聞だけでなく、ネットニュースやSNSを活用した情報収集はもはや当たり前ですよね!

裏話:SNSで議会の発言通告をする議員

議会では「発言通告」といって、議会で質問する項目をあらかじめ行政側に伝えなければならないというルールがあります。議員がなんでも自由に質問していたら行政側が対応できないため、結果的に意味のないやりとりを発生させてしまう恐れがあります。

このようなことを避けるため「発言通告」というルールがあるのですが、この発言通告をツイッターなどのSNSで発信する議員がいます。

もちろん、行政側には適切な手続きをして発言通告をしていますが、議会の前日になって、「○○の問題について質問します!」と当初は想定していなかった質問を追加する宣言をする議員がわりといます。

議会にはある程度台本があり、議員と行政で質問内容を調整する作業をしています。なぜなら、ある程度の台本を作成しないと、議論の趣旨が明確にならなかったり、前提条件がそもそも間違っているといった問題が生じてしまうからです。

しかし、SNSでいきなり新しい質問の内容について発信して、そのことについては行政側に何も連絡しない議員がいたりもします。なので、とくに開会中は議員のSNSなどをチェックするすることは非常に重要になってきます。

検索力をアップし、情報を効率的に扱うためには

現代人は「平安時代の人の一生分の情報量」を1日で得ている?!

インターネットやスマートフォンの発達により、いつでもどこにいても知りたい情報を得ることができる社会となりました。その結果、わたしたちは日々膨大な情報にさらされながら生きています。

わたしたちが1日で得ることができる情報量は、なんと平安時代の人の一生分の情報量といわれています。

しかしながら、膨大な情報の多くは、わたしたちの脳では処理しきれず右から左へと流れていってしまいます。なぜなら、人間の脳の大きさは平安時代からまったく変わっていないからです。

YouTubeやインスタ、テレビを毎日見ていても、どんなコンテンツを見たかなんていちいち記憶していませんもんね。受動的に見る情報は、よほど自分に興味のある内容でもない限りは記憶には残りません。逆に、能動的に得た情報は脳のなかに記憶として定着しやすいのです。

例えば、テレビで流れるニュースをダラダラ見るのと、興味のある情報に関連したキーワード検索をして得たニュースでは、圧倒的に後者のほうが記憶として残ります。また、テレビをダラダラと見る時間と比べて短時間で知りたい情報を得ることができるメリットもあります。

「芸能人が○○と浮気した」「○○県で事故が起こった」といった情報は、たしかに日常のゴシップネタや雑談の中で話題になる情報かもしれませんが、所詮は自分に関係のないことですよね。こんなくだらない情報を得るためにだらだらとテレビを見続けるのは、人生の浪費にほかなりません。

気になる情報はGoogleアラートで効率よく入手せよ!

GoogleアラートはGoogleが提供しているツールの一つです。

「AI」「GAFA」など、特定のキーワードを登録すると、当該キーワードが含まれる情報をメールなどで通知してくれます。情報を得たいときは、自ら検索エンジンでキーワードを入力して検索し、探し出すのが一般的です。しかし、Googleアラートを用いれば、得たい情報が自動で通知されるため、漏れなく情報を得られるようになります。

たとえば、毎朝6時に登録したキーワードのニュースをメールで届くように設定しておけば、毎朝の出勤時に確認するだけで、自分の業務に関連する情報を短時間で取得することが可能です。

Googleアカウントを作成すれば、無料で利用可能です。
専用ページURL:https://www.google.co.jp/alerts

さいごに:死ぬ前に後悔しないために

死ぬ前の自分を想像してみてください。

もっとテレビを見ておけばよかった。もっと芸能情報を詳しく知りたかった。なんていう後悔はしないのは誰がどう考えても明白ですよね。人が死ぬ前に後悔することの多くは

・もっと家族との時間をつくればよかった
・仕事ばかりせず、自分のやりたいことをしたかった

といった、家族との時間や自分の趣味の時間にもっと人生を費やしたかったという後悔がほとんどだそうです。

ぱすてる
ぱすてる

少し話が飛躍してしまいましたが、世の中の膨大な情報に人生の大切な時間を奪われてしまっている人は少なくないと思います!

たとえば、テレビでだらだらと意味のない膨大な情報を得ることは、人生の大切な時間を浪費することにほかなりません。

ここでは、公務員にとって検索力とはという話をさせていただきましたが、効率的に情報を得ることは、大切な人生の時間を確保するうえでも非常に重要なスキルです。

みなさまもぜひ参考にしてみてください。