【公務員の仕事術】著名人を呼んでデカめの講演会を開催しておけばとりあえずなんとかなる

先日、こういったツイートをしました。

公務員というのは「新しい事業を任されたけど、普段の業務が忙しすぎて企画をするのが面倒」という悩みを24時間抱えながら仕事をしています。そんな悩みを一発で解決するうってつけの手段というのが「有名人を呼んで講演会をする」で、この方法はかなり汎用性があるため行政がやりがちです。公務員の悪い癖といってもいいかもしれません。

そもそも自治体職員は普段の業務がかなり忙しいです

自治体の職員が忙しい理由は、

①議会対応、決算作業、予算作業だけで1年間の仕事の大半を占めてしまう
②人員を増やすハードルが高すぎる

この2つが挙げられます。

公務員は暇だ暇だとよく言われますが、これは半分正解で半分間違いです。正しく言い換えれば、忙しい部署はめちゃくちゃ忙しいし、暇な部署は毎日定時で帰ることができるほど暇です。では忙しい部署に行くのはどんな人かというと「仕事ができる人」で、つまり仕事ができない職員ほど暇な職場に回されます。

公務員の仕事内容に関する詳細は下記の記事を御覧ください。

通常業務の内容とは?

自治体職員の仕事は「議会対応」「決算作業」「予算作業」によって大部分を締めています。議会対応は6月・9月・10月・11月・12月・2月・3月の間で作業が連続的・突発的に発生します。決算作業は、主に5月・6月がピーク。予算作業に至っては、7月〜翌2月まで半年以上ずっと続きます。

この3つの仕事にプラスして、自分が担当する個別の事業に取り組まなければなりません。一年中コンスタントに忙しい状態にもかかわらず、新たな事業のプロジェクトチームを任されたりすると、毎日夜中まで残業してしまうこともわかってもらえるのではないでしょうか。

仕事の負担を軽減するために人をもっと雇えばいいじゃんと思うかもしれませんが、そう簡単にはいかないのです。

公務員をこれ以上増やせない理由

ぱすてる
ぱすてる

公務員って人員削減する割に仕事量が減らないんですよね…

人員を増やすハードルが高すぎる」理由については、ほとんどの自治体が人口減少により予算規模も税収も右肩下がりであるため、人を減らすことはあっても増やす理屈がないんですよね。税収が毎年バンバン増えていくバブルの時代ならまだしも、今の時代に公務員の定員を増やすなんてことはありえません。なので、人を増やして解決することはかなり難しいのです。

だからこそ、公務員はデカめの講演会を開催して手軽に仕事の実績をだすんだ!

講演会の実施というのは簡単に仕事で実績を出すことができる必殺技です。理由は次の3つです。

① すべて業者に委託できる
② 一発で実績を出せる
③ 一発で予算を執行できる

それではひとつひとつ解説していきます。

① すべて業者に委託できる

やりたい講演会の趣旨とキャスティングをだいたい考えて、仕様書を作成し、イベントを取り仕切る業者に発注すればもうほとんど仕事は終わります。予算の都合があるかもしれませんが、お金をかけて手間を減らしたいのであれば、会場の手配から講師への依頼、参加者の募集から当日の受付まで、業者が一括して引き受けてくれます。

一度、「講演会 仕様書」でグーグル検索してみてください。おそらく自治体の講演会委託業務の仕様書がヒットするかと思います。その仕様書に書かれている業務内容を見てもらえれば「そんなところまで委託しているのか」と思ってしまうような内容になっています。

自治体によっていは、当日の台本の作成まで仕様書に書いていたりします。いや、じゃ職員は一体何をするの…って言いたくなる気持ちはすごくわかるのですが、まあしょうがないです。仕様書を作って業者へ発注するだけでもかなりの作業が発生するので、大目にに見てあげてほしいです。

② 一発で実績をだせる

講演会のいいところは、一回の開催で数百人規模の人間を集めることができるところです。たとえば、県内の学生に対して、県内で就職してもらうためふるさと意識醸成をする事業があったとしましょう。いちいち学校に訪れて、地元で就職するメリットを説明するなんて面倒くさいことをするよりも、地元にゆかりのある有名人を講師として読んできて、一気に学生を集客すれば簡単に実績を出すことができるわけなんです。

いやいや、いくらなんでも楽し過ぎだろう思うかもしれませんが、学生も有名人が話すのであれば興味を持って聞くはずだし、主催する公務員は無駄な業務が減って残業時間も減り、そのぶん税金が節約されるのでかなりwin-winな解決策ともいえます。

③ 一発で予算を執行できる

公務員は「予算を執行していない」=「仕事をしていない」と評価されます。

毎年、必死になって予算をとってくるわけですが、いざ予算を使うときになってまったくお金を使っていなかったら、仕事全然していないと思われて当然ですよね。

その点、講演会は、講師への謝金や、開催経費(委託費)によって予算を執行することができるので、仕事をしている感を出すことができるわけなんです。

しかも、好きな著名人に依頼することも可能!

仕事をするうえで、いかに仕事に対してモチベーションを高く維持しながら、積極性を持って取り組むことができるがが重要です。

いろいろと条件は伴ってくるかもしれませんが、自分で著名人を選択できるので、例えば好きな有名人に講演をお願いすることも可能です。もちろん、講演会の趣旨にそぐわないアイドルやタレントなどは難しいと思いますが、普段講演家として活動されている有名人であれば簡単に仕事を依頼することができます。仕事でこういう機会があると、同僚や家族、友人にも自慢できますよね。

Withコロナ時代の講演会はどうなっている?

さて、コロナ禍の収束がまだまだ見えない中、講演会を開催する上でどんな影響・制約を受けているのでしょうか。

ライブ配信が主流になりつつある

最近はライブ配信がかなり増えてきました。ライブ配信のみで開催するパターンもあれば、ライブ配信とリアル会場の両方で開催するハイブリッド型もあります。

密をさけるため、会場の定員ギリギリまで集客することができなくなりました。なので、ライブ配信と併用して開催するパターンが多いように感じます。

質疑応答がなくなりつつある

ただ単に講演を聞くだけと、参加者も話す場面があるのとではコロナ対策をする上で大きく異なってくるようです。

参加者が話すこと自体もそうですが、質問者にマイクを渡さなければいけないリスクも出てくるので、開催者側としては質疑応答を避ける傾向にあるようです。

このようなリスクを避けるため、あらかじめ参加者から質問事項を募集しておいて、講演の最後に答えてもらうという手法もあるみたいですね。

最後に

今回は、とりあえず講演会をしておけば間違いないというテーマでお話させてもらいました。すべての講演会が公務員が仕事の手間を省くため開催しているというわけではありません。ただ、委託をするだけで完結してしまう業務でもあるため、「講演会、やりがちだよね」ということ事実があることをお伝えしました。

中には、すべて委託にすると予算が厳しいため、職員自らが様々な準備や手配をするパターンもあるので、一概にすべての講演会が委託によって行われているわけでないことにご留意ください。